Patrick Sullivan / Rain 2019 パトリック サリヴァン / レイン
5年ぶりとなるパトリックサリヴァンの白・黒ブドウのブレンド赤ワイン
最初のリリース以降、長らく眠らせていたPinot Gris/Cabernet Francのブレンド(比率非公表)。カルボニック マセラシオンで極めて軽く仕上げたCabernet Francに、30日のスキン マセラシオンで濃密に仕上げたPinot Grisをブレンド。パンションに移して10カ月の熟成。Patrick自身は、味わいとしてBaroloを意識したそうで、エレガントかつエネルギッシュなタンニンの食感がそれを後押ししてくれています。果実味は正にフレッシュのラズベリー。タイムやローズマリーのニュアンスもちらほらと顔を出します。パプリカもコンフィチュール的な、全房のニュアンスも。飲み易さを強く感じさせるにも関わらず、タンニンの存在感があり、非常にパラドックス的。薄旨好きなトレンディ ピープルに延髄切りしてくれる1本。
【原産国】オーストラリア ビクトリア州 ギプスランド
【生産者】パトリック サリヴァン Patrick Sullivan
【タイプ】赤ワイン・ミディアム
【ぶどう品種】ピノグリ(白)、カベルネフラン(赤)
【アルコール 】13.0%
【HP】https://patricksullivan.com.au
パトリック・サリヴァン
ヒースコートのブドウ農園で生まれたパトリック サリヴァン。ブドウやワインに囲まれて幼少記を過ごした彼は順風満帆でアカデミックな人生を送り、品行方正で行儀の良い青年となり、洗練の極みとも言えるワインを作る天才です…なんて大嘘です。彼は我々日本のワイン業界人が考えも及ばないクソガキです 笑 アデレード大学とメルボルン大学を卒業し醸造学を学ぶに至るまで彼は牛や豚、羊の畜殺場で働いていました。
ロンドンでワインにのめり込みオーストラリアへ帰国。学位を取得した現在、彼の口から飛び出てくるのは刺激的というか風刺的というか、とにかく衣が着せられていない剥き出しの感情です。「醸造学なんて必要無いよ。畑で何を行うかが重要であって栽培農学の方が余程大切なんだ。ワイン作りなんてシンプルなもんで、発酵槽にブドウをぶち込む。発酵が終わって不快な匂いがしなけりゃそれでオッケーさ」とのたまいます。
現在はサウザンド キャンドルズ農園でブドウの管理を全て一手に引き受け、自身の名前でもワイン作りを楽しみ、シーズンオフにはボージョレやシシリーでビンテージに参加。彼が作るワインはロンドンのナチュラルワインバー テロワールでも大人気銘柄であり、いよいよ世界のスターダムに伸上って来た感さえあります。オーストラリアの風来坊。パトリックから目が離せません。
パトリック現在、妻のミーガンと共に少量生産のワインをストルゼレッキー・レンジでつくっています。彼らの畑はビオディナミを取り入れ、灌漑や耕起などは行いません。ブドウは手摘みで収穫され、野生酵母のみで発酵を進めます。
パトリックは古樹が植わっている火山性の土壌の畑を、ギプスランドのボー・ボー・シャイアーに5か所持っており、その総面積は11haに及びます。これらの畑は同志のワインメーカー、ウィリアム・ビル・ダウニーと所有しており、畑はオーガニックもしくはビオディナミで栽培され、ACO(Australian Certified Organic)を取得しています。パトリックは主に白ワインを担当し、ビルは赤を担当しています。
活力に満ち、エネルギッシュなハンドクラフトのワインは、ワインメーカーの情熱、土地の個性を反映しています。
栽培 | ストレズレキ山脈・Baw Baw Shireから 火山性土壌 |
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醸造 | カルボニック マセラシオンで極めて軽く仕上げたCabernet Francに、30日のスキン マセラシオンで濃密に仕上げたPinot Grisをブレンド。パンションに移して10カ月の熟成 |